要望は明確に伝える
日々の生活の中で、「ちょっと手伝ってほしいな」とか、「これはどうやってやるのか教えてもらいたい」とことは良くあります。
でも、そんなとき、自分のやってほしいことや聞きたいことをちゃんと明確に伝えられているでしょうか。
ちょっと私の経験をお話しさせてください。
「スマートフォンの画面を白黒にすると、画面に気を取られにくくなって、スマートフォンを使う時間を減らせる」という話を耳にしました。
だらだらとスマートフォンを見てしまう時間を減らしたいと思っていたので、さっそく設定を変更することにしました。
ネットでやり方を調べてみると、「設定メニューの中の『ユーザー補助』から変更できる」と書いてありました。
よし、簡単そう!と意気込んで設定を開いたところ、「ユーザー補助」という項目がみあたりません。
設定の検索窓に「ユーザー補助」と入力してみても、何もヒットしません。androidは端末によって設定のメニューが違うようです。
他のサイトを見てみると、「『開発者ツール』から設定できる」と書いてあったので、今度は「開発者ツール」を検索。でも、やっぱり出てきません。
ここで諦めるのも悔しいので、「アクセシビリティ」「色補正」「カラーフィルター」など、思いつく限りのキーワードで検索を試してみました。
でもどれもだめでした。
いらいらして半ば諦めかけていたとき、ダメ元で直接「白黒」で検索してみるかと思いつきました。
すると、ヒット!
私のスマートフォンでは「おやすみモード」の設定だったんです。
あんなに苦労していたのに、拍子抜けするほどあっさり解決してしまいました。
この経験で私が気づいたのは、「要望をダイレクトに伝えること」が大切ということです。
考えてみれば、私の要望は「スマートフォンの画面を白黒にしたい」というシンプルなものだったのに、それを直接検索せず、「ユーザー補助」や「開発者ツール」といった「スマートフォンの画面を白黒に設定するメニュー」という手段ばかりを探して回り道をしてしまっていました。
逆に、「白黒」とダイレクトに検索した途端、あっさり答えが見つかった。
ほしい答えを検索エンジンから得られなくていらいらしている様子は滑稽ですが、これ実は、私たちが普段の人間関係でもやってしまいがちなことなんじゃないでしょうか。
例えば、こんな場面は多くの人に経験があるのではないでしょうか。
部屋が寒くなってきたから、窓の近くにいる人に窓を閉めてほしいと思って「寒くない?」と聞いたら、相手が「いや、別に寒くないよ」と答えて、「いや、察してよ!」とイラッとしたこと。
でも、よく考えてみると、これは自分がしてほしいことを明確に伝えていないから起こることなんです。
相手にしてみれば、「寒くない?」って聞かれたら「寒くないよ」と答えただけで、私が「窓を閉めてほしい」と思っているなんて分からないんですね。
先ほどのスマートフォンの例と同じです。
「白黒にしたい」という要望を遠回しに探していたら見つからなかったけど、直接伝えたらすぐ解決した。
私たちが人間関係で感じる「なんで分かってくれないの?」というストレスも、実はこういう遠回しな伝え方が原因になっていることが多いのかもしれません。
私たちは、それぞれ感じ方や考え方が違いますよね。
だからこそ、相手に自分の気持ちや要望をちゃんと伝えるには、明確な言葉が必要です。
確かに、「寒いから窓を閉めてほしい」とか「これを手伝ってほしい」とはっきり言うのは最初はちょっと勇気がいるかもしれません。
でも、やってみると相手に自分の思いがちゃんと伝わるから、「なんで伝わらないんだろう」っていうストレスがぐっと減るんです。
ライフコーチとして、いろんな方のお話を聞いていると、コミュニケーションの小さなすれ違いが積み重なって、大きなストレスになってしまうケースをよく見かけます。
でも、実はその多くは、「自分の要望を明確に伝える」ことで解消できるものなんです。
相手がどう思うかを気にして遠慮してしまう気持ちも分かります。
でも、相手だって実は「何をしてほしいのか分かれば動けるのに」と思っているかもしれません。
まずは小さなことから「自分の要望を明確に伝える」ことを試してみませんか?
あなたの人生を応援しています。